GVA TECH(298A)が新規上場承認されました。
12月のIPO第12弾です。
非常にめんどくさい法務業務の効率化を目指す企業の上場です。
フィンテックではなく、法務とIT技術を融合した「リーガルテック」に特徴がある事業です。
事業内容は魅力的ですが、業績は赤字、IPO的には、やや迷う案件になりそうですが、そういう時は、過去データが参考になります。
そんなGVA TECH(298A)の初値予想に必要な各データを集計し、まとめて分析比較しているのが、当記事の内容です。
当サイトでは、GVA TECH(298A)IPO初値予想に関する最新情報を常に更新しています。新規上場承認時、仮条件決定時、公募価格決定時などの重要な節目ごとに記事を見直し、IPOが上場し、初値が付くまで継続して情報を提供いたします。IPOに関するスケジュール一覧も掲載しており、読者の皆さまが今後の予定を一目で確認できるようになっています。
最新の情報をいち早くキャッチしたい方や、IPOの動向を追いたい方は、定期的にご確認いただけると幸いです。
GVA TECH(298A)の上場企業情報とIPO概要
企業名 | GVA TECH |
---|---|
企業名(英語表記) | GVA TECH Co.,Ltd. |
企業名(フリガナ) | ジーヴァテック |
業種 | 情報・通信業 |
住所 | 東京都渋谷区代々木三丁目37番地5 |
URL | https://gvatech.co.jp/ |
決算日 | 12月末日 |
市場 | グロース |
主幹事 | みずほ証券 |
社員数 | 68(人) |
平均年齢 | 35.5(歳) |
平均勤続年数 | 2.4(年) |
平均年間給与 | 6,437,000(円) |
上場企業情報は、11月21日(木)提出の有価証券届出書が参考元です。
GVA TECHは、東京都に本社がある企業で、業種は情報・通信業です。
グロース市場での上場で、主幹事はみずほ証券です。
社員数は68(人)、平均年齢35.5(歳)、平均勤続年数2.4(年)、平均年間給与6,437,000(円)です。
事業内容の解説【投資家向けポイント】
GVA TECHは、法務とIT技術を融合した「リーガルテック」事業を展開する企業です。
「法とすべての活動の垣根をなくす」というビジョンのもと、企業の法務業務の効率化や法務サービスのデジタル化を進めています。
以下に主要事業をわかりやすく整理しました。
LegalTech SaaS事業
クラウド型法務OS「OLGA」を提供。
主なモジュール:
- AI法務アシスタントモジュール: 契約書レビューやリスク分析を自動化し、法務部門の作業効率を向上。
- 法務データ基盤モジュール: 法務情報を一元管理し、進捗・タスク管理、工数分析が可能。
- AI契約レビューモジュール: 契約書の論点やリスクをAIが自動検知し、ナレッジ活用を容易に。
- 契約管理モジュール: 契約書の期限管理や更新通知を自動化し、業務効率を改善。
SaaS型の収益モデル(サブスクリプション型料金)。
登記事業
中小企業やスタートアップを対象に、商業登記や法人登記手続きを簡略化するサービスを提供。
主なサービス:
- GVA法人登記: 必要事項を入力するだけで登記書類が自動生成され、簡単・確実に手続きが可能。
- GVA登記簿取得: 登記簿をオンラインで迅速に取得できる便利なサービス。
トランザクション型収益モデル(利用回数ごとに課金)。
GVA TECHの事業の強み
- 法務業務の効率化: AIを活用し、複雑な契約レビューや進捗管理を大幅に簡素化
- 企業支援: 法律の専門知識がなくても、簡単に登記手続きが可能なサービスを提供
- 収益モデルの多様性: サブスクリプション型とトランザクション型を併用し安定的な収益を確保
- 高い顧客満足度: 登記事業の顧客満足度調査で9割以上が「また利用したい」と回答
GVA TECH(298A)のIPOスケジュールと購入方法
上場日 | |
---|---|
仮条件決定日 | |
BB期間 | ~ |
当選発表日 | |
購入申込期間 | ~ |
※上場日・仮条件決定日以外のIPOスケジュールは、証券会社によって異なる場合もあるため、各証券会社でご確認ください。
2024年12月26日(木)の上場予定日までのIPOスケジュール、時系列形式でまとめています。
仮条件決定日は12月6日(金)、そのままBB期間が始まるので、IPOが欲しい方、この期間に各証券会社での申込が必要です。
公募価格が発表される12月17日(火)以降、各証券会社で当選・落選が分かります。早い証券会社の場合、夕方には発表です。
BB抽選に当選した場合、12月18日(水)以降の購入申込期間で、IPOの購入が可能です。
IPO購入方法【申込の注意点と上場日リスク】
-
証券会社の口座開設
IPO主幹事実績の多い
ネット証券会社が手軽でおすすめ -
ネットからIPOの抽選に申込【1回目】
-
12月17日(火)に当選落選を確認
当選の場合12月23日(月)迄に購入申込【2回目】 -
12月26日(木)の上場後に売却可能
念願のIPOに折角当選しても、購入申込を忘れると購入できません、ご注意です。
初値に影響がある上場日リスク
- 直前のIPO:2024年12月25日(水)上場
:陸運業
:サービス業
GVA TECH(298A)のIPOデータ
項目名 | 金額・数量 |
---|---|
公募株数 | 800,000(株) |
売出株数 | 335,100(株) |
公開株数 | 1,135,100(株) |
オーバーアロットメント | 170,200(株) |
公開株数(OA含む) | 1,305,300(株) |
新規発行株式 | 800,000(株) |
上場時発行済株式総数 | 4,620,498(株) |
オファリング・レシオ | 24.6(%) |
オファリング・レシオ(OA含む) | 28.3(%) |
資本金 | 1.5(億円) |
吸収金額(想定価格) | 9.0(億円) |
吸収金額(想定価格・OA含む) | 10.3(億円) |
時価総額(想定価格) | 36.5(億円) |
吸収金額と時価総額は、次の計算をしています。
- 吸収金額 = 公開株数 × 想定価格
- 時価総額 = 発行済株式総数 × 想定価格
吸収金額は、9.0(億円)、オーバーアロットメント迄含めると10.3(億円)です。
配当・優待の期待と投資のポイント
配当や優待の実施についても調べました。
配当に関して
- 配当政策: 会社は株主への利益還元を重視しているが、現時点では事業拡大や財務基盤の強化を最優先課題
- 配当の実施状況: 会社の業績が計画通りでない場合、配当が実施されない
- 内部留保の利用: 内部留保資金は、財務基盤の強化と事業拡大に活用
- 将来的な配当: 経営環境や業績に応じて、株主への利益還元を検討する方針
- 配当の頻度: 期末に年1回の配当を基本としているが、中間配当を行うことも可能
現時点では、事業拡大や財務基盤の強化が優先されているため、安定した配当を行うための体制が整うまでは配当は未定です。
株主優待に関しての記述はありません。
IPO資金の使い道と今後の計画
IPOで調達した資金は、主に運転資金と広告宣伝費に使われる予定です。
- 運転資金: 企業成長を支えるために人件費や採用教育費に投資
- 運転資金の内訳:
- 2025年12月期: 約13.4億円
- 2026年12月期: 約8.6億円
- 2027年12月期以降: 約5.4億円
- 広告宣伝費: 顧客獲得と認知度向上のため、リスティング広告や展示会出展などを行う
- 広告宣伝費の内訳:
- 2025年12月期: 約23.3億円
- 2026年12月期: 約18.6億円
GVA TECH(298A)のIPO価格
想定価格 | 790円 |
---|---|
仮条件価格 | ー |
公募価格 | ー |
評価 | – |
GVA TECHの想定価格は790円です。
12月6日(金)に仮条件価格が決定し、BB抽選後に公募価格が決定します。
過去のIPO【吸収金額10億円前後】
市場吸収金額10億円前後、情報・通信業、グロース市場での過去のIPO結果です。
上場日 IPO名 |
主幹事 | 吸収金額 [億円] |
公募価格 [円] |
初値 [円] |
騰落率 [%] |
---|---|---|---|---|---|
2024年10月28日(月) |
SMBC日興証券 | 8.9 | 850 | 1,128 | 32.7 |
2024年8月21日(水) |
SMBC日興証券 | 8.5 | 1,300 | 1,673 | 28.7 |
2024年7月29日(月) |
SMBC日興証券 | 11.2 | 310 | 454 | 46.5 |
2024年5月28日(火) |
SBI証券 | 8.2 | 970 | 1,282 | 32.2 |
2024年3月28日(木) |
みずほ証券 | 11.0 | 460 | 1,021 | 122.0 |
2024年3月27日(水) |
SMBC日興証券 | 9.4 | 1,320 | 1,671 | 26.6 |
2023年10月23日(月) |
東海東京証券 | 9.4 | 910 | 837 | -8.0 |
2023年9月22日(金) |
大和証券 | 8.8 | 1,320 | 2,354 | 78.3 |
2023年6月23日(金) |
みずほ証券 | 10.6 | 1,260 | 3,950 | 213.5 |
2023年6月14日(水) |
大和証券 | 11.0 | 1,150 | 2,666 | 131.8 |
2023年4月26日(水) |
SMBC日興証券 | 11.9 | 1,750 | 4,445 | 154.0 |
2023年1月26日(木) |
東洋証券 | 8.1 | 1,000 | 3,650 | 265.0 |
2022年12月27日(火) |
みずほ証券 | 8.4 | 160 | 312 | 95.0 |
2022年12月20日(火) |
SMBC日興証券 | 11.1 | 660 | 1,280 | 93.9 |
2022年12月16日(金) |
SBI証券・他 | 9.1 | 920 | 2,120 | 130.4 |
2022年11月25日(金) |
大和証券 | 9.5 | 800 | 1,620 | 102.5 |
2022年10月28日(金) |
SMBC日興証券 | 8.9 | 1,650 | 3,805 | 130.6 |
2022年10月26日(水) |
SBI証券・他 | 8.4 | 300 | 503 | 67.7 |
2022年7月28日(木) |
みずほ証券 | 8.3 | 400 | 580 | 45.0 |
2022年4月4日(月) |
SMBC日興証券 | 8.7 | 1,390 | 3,190 | 129.5 |
さすがに、人気業種だけあって、公募割れより、初値高騰する可能性の方が高いです。
初値予想の分析【市場動向とIPOの見通し】
初値予想に必要な各種データを集め、マイナス要因、プラス要因に分けて分析しています。
IPO初値予想:マイナス要因
このような利益の不安定さは、投資家にとって懸念材料
:直近の業績では、GVA TECHは過去数年間で利益が赤字を計上しており、2023年も経常利益・純利益ともに減少- :自己資本比率が低く、自己資本利益率(ROE)も低迷、財務健全性に不安を抱える状況
- :純利益が安定せず、例年赤字、収益性について不安が残る
IPO初値予想:プラス要因
急成長は、企業の将来性に対する期待を呼び起こす
:GVA TECHは2019年から2023年にかけて売上高を急激に増加、特に2023年には728百万円- :市場吸収金額は約9億円(オーバーアロットメントを含むと約10億円)と比較的小規模で、流動性が高く、需給バランスが安定しやすい
- :主要株主には180日のロックアップが設定、上場後の株価の暴落を避けるために一定の保護がある
GVA TECHのIPOは、売上成長や小型IPOというプラス要因がある一方で、利益の減少や財務不安、過去の赤字などのマイナス要因も目立ちます。
特に利益の不安定さと財務指標の弱さが、初値の上昇を抑える可能性があります。
初値予想としては、公開価格に対してやや上昇するものの、大きなリターンは見込みにくいと予想されます。
GVA TECH(298A)IPOの幹事団
証券会社名 | 割当株数【株】 | 売出割合【%】 |
---|---|---|
みずほ証券 | ー | ー |
あかつき証券 | ー | ー |
岩井コスモ証券 | ー | ー |
SBI証券 | ー | ー |
岡三証券 | ー | ー |
極東証券 | ー | ー |
東海東京証券 | ー | ー |
東洋証券 | ー | ー |
松井証券 | ー | ー |
マネックス証券 | ー | ー |
楽天証券 | ー | ー |
主幹事は、みずほ証券です。
その他、取り扱いの可能性があるのが、岡三証券のグループ企業、岡三オンライン証券です。
GVA TECH(298A)IPOの主要株主
株主名 | 保有株数 【株】 |
保有割合率 【%】 |
---|---|---|
山本 俊 | 1,044,943 | 23.9 |
DBJキャピタル(LPS) | 573,987 | 13.12 |
SALESFORCE VENTURES LLC. | 257,400 | 5.89 |
MS・HAYATE1号(LPS) | 202,842 | 4.64 |
(株)シグマクシス・インベストメント | 193,610 | 4.43 |
INNOVATION HAYATE V Capital (LPS) | 145,124 | 3.32 |
BREW(株) | 86,394 | 1.98 |
(株)SBI新生銀行 | 77,220 | 1.77 |
鄭 炳吾 | 65,857 | 1.51 |
TIS(株) | 64,350 | 1.47 |
フリー(株) | 64,350 | 1.47 |
(株)あおぞら銀行 | 64,350 | 1.47 |
TSV1号(LPS) 無限責任組合員 (株)テラスカイベンチャーズ | 64,350 | 1.47 |
福留 大士 | 63,524 | 1.45 |
竹井 佑介 | 53,744 | 1.23 |
(LPS)は、投資事業有限責任組合の事であり、ベンチャーキャピタルの可能性が高いです。
保有株数の多い順に、大株主上位15を表示しています。
ロックアップ対象
ロックアップ期間の対象者: 以下の株主や関係者がロックアップ対象となります。
山本 俊(売出人)
合同会社マイアセット
鄭 炳吾
株式会社kubell
DBJキャピタル投資事業有限責任組合
SALESFORCE VENTURES LLC
その他の投資家や企業(合計で約13者)
ロックアップ解除日
解除日: ロックアップ期間は、2025年6月23日までの180日間です。
つまり、2025年6月23日までは株主が株式を売却できない状態が続きます。
解除倍率の記載はありません。
GVA TECH(298A)IPO時の業績データと評価
新規上場承認時の有価証券届書から、初値予想に役立つデータを収集しています。
2019年 12月 |
2020年 12月 |
2021年 12月 |
2022年 12月 |
2023年 12月 |
|
---|---|---|---|---|---|
売上高(百万円) | 27 | 133 | 282 | 418 | 728 |
経常利益(百万円) | -192 | -189 | -251 | -296 | -430 |
純利益(百万円) | -194 | -193 | -488 | -297 | -431 |
純資産額(百万円) | 286 | 223 | 73 | -74 | 333 |
総資産額(百万円) | 80 | 502 | 389 | 446 | 1,018 |
資本金(百万円) | 179 | 352 | 100 | 100 | 4 |
営業活動によるCF | -238 | -262 | |||
投資活動によるCF | -156 | -220 | |||
財務活動によるCF | 329 | 864 | |||
現金残高(百万円) | 154 | 536 | |||
1株当たり純資産額(円) | 46 | 107 | 29 | -405 | -439 |
1株当たり純利益(円) | -128 | -103 | -210 | -114 | -138 |
自己資本比率(%) | 19.78 | 44.51 | 18.74 | -16.61 | 28.88 |
発行済株式総数 | 1,206,901 | 1,412,084 | 1,412,084 | 1,412,084 | 1,412,084 |
従業員数 | 39 | 37 | 41 | 42 | 50 |
平均臨時雇用人員 | 1 | 3 | 4 | 4 |
2019年12月から2023年12月までの5つの業績での比較です。
IPO参加スタンスと当選・落選結果
初値予想やIPO考察記事も、上場日まで随時更新していきます。
さて、今回のIPO初値予想記事はいかがでしたでしょうか?
現在、IPOのブログランキングに登録したばかりですが、もうすぐ1位を取れるかも知れません。
(IPO(新規公開株)カテゴリ以外に、株主優待、投資でFIREにも参加)
やる気につながりますので、応援よろしくお願いします。
最新IPO一覧リスト
現在進行中のIPO一覧リストです。
※吸収金額の算出は、公募価格が決定するまで想定価格ベースで計算しています。
2024年に実施した全IPOのスケジュールを確認することも可能です。
IPO(新規上場株)は、新規上場承認されて、上場するまでに、節目節目の大事なイベントがあります。 上場日はもちろん、BB抽選日、想定価格、仮条件、公募価格、そして初値とチェックすべき項目も多々あります。 そして、IPOの …