株主になると、株主優待でいろんな商品が貰えますが、そもそも株を買うをお金がないので、自分には無関係だと思っている方!

ここで情報をシャットダウンしてしまうと、もったいない!
株主優待クロス取引という、裏技があります!

裏技といっても、優待クロス取引は合法です。
詐欺や違法取引ではありません。
各証券会社が取得方法を説明するなど、いま流行りの株取引テクニックの1つです。

詳しくは、株主優待クロスはなぜ儲かるの?驚きの仕組みを大公開!
を参考にしてください。

当記事では、株主優待クロス取引の経費、優待取得に必要な手数料についてまとめています。

株主優待のクロス取引手数料はこれだけ覚えれば十分!

株主優待クロスは、無料だと言われていますが、正確には若干の取得費用が発生します。

取得費用も、売買手数料や貸株料、金利、逆日歩、管理料、更にプレミアム料などを設定している証券会社があったりして、優待クロス初心者の方は、それだけで嫌になってしまうでしょう。
でも、安心してください。

優待クロスで基本覚える手数料は3つだけでいいんです。
全てを完璧に覚える必要はありません。

サッカーや野球、バスケットボールなどのスポーツする時、全てのルールを完璧に覚えてからプレイしないですよね。
それと一緒、難しい事や特別ルールは、株の取引をしながら、覚えていけばいいんです。

クロス取引で必要になる主な経費(コスト)は3つ!

株主優待クロスで覚えるべきコストは次の3つです。

株主優待クロスのコスト
  • 売買手数料
  • 信用取引した時の金利(貸株料)
  • 逆日歩

すこし、優待クロスをかじったことがある方、優待クロス経験者の方なら、管理料や税金の計算も大事でしょうと言われますが、ハッキリいいます!

優待クロス初心者は、そんなの覚えていなくても、全然問題ないです。

情報があふれかえっている時代、如何に無駄な知識をそり落として、最重要項目だけに集中する事が大事です。とは言っても、管理料や税金の事が気になる方もいるでしょうから、記事最後に少しだけ紹介しています。

株主優待クロス取引の売買手数料は無料が多い!

優待クロス取引は、現物の買いと信用の売りを同じ株数だけ取得する取引です。
よって、買いと売りの売買手数料がそれぞれ必要です。

ポイントは、定額料金にするか、都度払いの手数料にするかです。

定額料金とは、食べ放題みたいなもので、100万円迄は、いくら売買しても手数料は○○円と固定になっています。

なお、証券会社によっては、デイプランというコースもありますが、現物取引のデイプランは、同じ日に売買しないといけないので、優待クロスでは利用できません。
信用取引の場合は、信用買いのみ、現引することで優待クロスでも使えますが、信用取引になれた方以外はあまりおすすめしません。

なぜって、デイプランは、失敗する(当日のうちの取引を忘れる)と一撃で何千円もの損失になるからです。

それでは、実際管理人が優待クロス取引で使用している証券会社の売買手数料を比較してみました。

証券会社の定額料金プランの売買手数料を比較

売買
金額
SBI
証券
<アクティブ>
GMO
クリック
証券
<1日定額>
au
カブコム
証券
<1日定額>
松井
証券
<ボックスレート>
楽天
証券
<いちにち定額>
SBI
ネオトレード証券
<定額>
現物 信用 現物 信用 現物 信用 現物 信用 現物 信用 現物 信用
50万円
以下
現物・制度・一般
3つの取引が無料
最大300万円迄
無料
現物・制度・一般
3つの取引が無料
最大300万円迄
無料
合計100万円迄
無料
合計50万円迄
無料
合計100万円迄
無料
無料 無料
100万円
以下
1,100
150万円
以下
1,238 880 1,238 880 2,200 2,200 2,200 880
200万円
以下
1,100
300万円
以下
1,691 1,320 1,691 1,320 3,300 3,300 3,300 1,540
以降
100万円毎
(加算金額)
295 440 295 440 1,100 1,100 1,100 295

※SMBC日興証券は、定額料金のプランがないので、比較表に含めていません。

25万円迄は、どの紹介会社でクロス取引しても手数料は無料です。
松井証券が25万円以上のクロス取引から手数料が発生、auカブコム証券と楽天証券は50万円を超えると手数料が発生します。

SBI証券とGMOクリック証券は、現物、制度信用、一般信用、それぞれが別取引扱いになるので、優待クロスの場合、100万円迄手数料が無料になります。

また、100万円を超えた場合も、現物と信用で分けて売買するよりも、信用買い後に現引きした方が、手数料は安いです。

例:SBI証券の売買手数料
・株価が210万円だった場合

株価300万円以内の手数料【現物:1,691円 信用:1,320円】

「現物買い」×「信用売り」
売買手数料の合計:3,011円

「信用買い当日買建玉を現引」×「信用売り」
信用取引500万円以内の手数料
売買手数料の合計:2,200円

尚、150万円以内で優待クロスをする場合も、信用取引も制度もしくは一般のどちらかで統一した方が、より手数料を安く抑えられます。(880円×2の1,760円より安い1,320円の手数料になるため。)

例:GMOクリック証券の売買手数料
・株価が140万円だった場合

株価150万円以内の手数料【現物:1,238円 信用:880円】

「現物買い」×「制度信用売り」
売買手数料の合計:2,118円

「制度信用買い当日買建玉を現引」×「制度信用売り」
信用取引300万円以内の手数料
売買手数料の合計:1,320円

それでは、次に約定毎の売買手数料を確認してみましょう。

証券会社の1約定プランの売買手数料を比較

金額 SBI
証券
<スタンダード>
GMO
クリック
証券
<1約定>
au
カブコム
証券
<ワンショット>
楽天
証券
<超割>
SMBC
日興
証券
<ダイレクト>
SBI
ネオトレード
証券
<1約定>
現物 信用 現物 信用 現物 信用 現物 信用 現物 信用 現物 信用
5万
以下
55 99 50 97 55 99 55 99 137 無料 50 無料
10万
以下
99 90 99 99 88
20万
以下
115 148 100 143 115 148 115 148 198 100
30万
以下
275 198 260 187 275 198 275 198 275 198
50万
以下
440
100万
以下
535 385 460 264 535 385 535 385 880 374
150万
以下
640 550 約定
金額
×
0.099

(税込)

99円
上限
4,050
640 1,650 440
200万
以下
1,013 880 660
300万
以下
2,200
500万
以下
3,300 880
1,000万
以下
4,950
2,000万
以下
9,900
3,000万
以下
16,500
3,000万
越え
1,070 930 1,070 27,500

※松井証券は、定額コースしかないので、比較リストに掲載していません。

どの証券会社も約定代金毎に細かく手数料が決められていますが、金額が大きくなるにつれ、現物取引の手数料より、信用取引の手数料の方が安くなります。

よって、優待クロスを実施する場合、「現物買い+信用売り」よりも「信用買い後に現引き+信用売り」の方が、手数料が安くなるケースが多いです。
ただし、信用買い後の当日すぐに現引きしないと、金利が発生してしまいます。

金利計算もしっかり総コストに含む必要があるので、注意です。

 

優待クロスの売買手数料は定額プランがベスト

各証券会社の売買手数料プランを比較してみるとわかりますが、株価が100万円以内なら、手数料が無料になる証券会社が多い定額プランの方がお得です。

株価が高くなるほど、1約定ごとの売買手数料の方が安いですが、その都度、手数料プランを即座に変更できません。
たいてい、1日後に変更になるので、手間暇を考えたら、ず~と定額プランにしておく方が良いでしょう。

優待クロスに慣れてくると、1日のうちに20取引することなんてよくあります。
管理人なんて、1日で100取引以上して、精魂尽き果てる事もよくありました。
そんな時、プラン変更を忘れて、1約定プランのままなら、取引ごとに売買手数料が発生してしまうので、大損します。

ケアレスミスを防ぐためにも、また将来的にたくさん取引する可能性も考慮して、定額料金プランがおすすめです。
もしくは、A証券会社は定額料金、B証券会社は約定毎の都度払いにするなど、自分でわかりやすく決めておくと失敗しません。

株主優待クロスで必ず必要になるのは、信用取引手数料!

さて、売買手数料の次は、信用取引手数料です。現物取引には発生しない費用です。
この信用取引手数料はなぜ、発生するかというと、あなたの信用の元、株を借りている事になるからです。
信用取引の場合、証券会社に入金している額の約3倍までの資金を使って株の売り買いができます。

いわゆるレバレッジ、てこの原理で自分の資産以上の取引が出来るのです。
例えば、利益も3倍ですが、その代わり、信用取引で損する場合の損失も3倍です。
これが、信用取引が怖いと言われている理由の1つです。

優待クロス取引では、現物の買いと信用の売りの取引を同時におこない、株価下落のリスクを0(ゼロ)にして、優待の権利だけ取得してしまうというテクニックです。そのため、信用取引は必ず必要です。

この信用取引は、買いの場合は金利、売りの場合は貸株料という手数料が発生します。
それでは、各証券会社の金利と貸株料を確認してみましょう。

制度信用取引・一般信用取引の金利(貸株料)比較表

証券会社名 信用金利 貸株料
制度信用 一般信用 制度信用 一般信用
SBI証券 2.80% 2.80% 1.15% 一般短期:3.90%
一般無期:1.10%
GMOクリック証券 2.75% 2.00% 1.10% 一般短期:3.85%
一般無期:0.80%
auカブコム証券 2.98% 2.79% 1.15% 1.50%
松井証券 3.10% 4.10% 1.15% 2.00%
楽天証券 2.80% 2.80% 1.10% 一般短期:3.90%
一般無期:1.10%
SMBC日興証券 2.50% 3.00% 1.15% 1.40%
SBIネオトレード証券 2.30% 2.75% 1.10% 取り扱いなし

(2022年9月時点)

貸株料は、制度信用より、逆日歩が発生しない一般信用の方が高いです。

また、一般信用売り在庫の貸株料が安い順に、楽天証券、SMBC日興証券、auカブコム証券と続きます。

必ずしもSMBC日興証券の貸株料が1番安いわけではありません。

しかし、1ヵ月以上前に取得する場合、楽天証券やauカブコム証券では、100円以上の管理用が追加で必要になるので、結局、早めのクロス取引なら、SMBC日興証券が最もコスパが良いのです。

また、SBI証券はとGMOクリック証券の一般短期は15営業日のみ取引可能、楽天証券の一般短期は14営業日です。

制度信用クロスなら逆日歩料金も手数料の1つ

一般信用でのつなぎ売り(クロス取引)しか、考えていない方は、逆日歩の事を気にする必要はありません。
しかし、一般信用売りの在庫には限りがあって、毎回いつも争奪戦です。
時間に余裕がある方でないと、一般信用クロスだけでは満足するだけの優待品を入手するのは困難です。

そこで、考慮しないといけないのが、制度信用クロスの際に発生する逆日歩です。
逆日歩は、信用売りの在庫が、信用買いの在庫より極端に少なくなった場合に発生する手数料です。

投資家1人の力ではどうしようもない逆日歩ですが、銘柄毎の外部要因、内部要因をきちんとチェックして、過去データを分析すれば、ある程度、逆日歩発生ラインを予測する事は可能です。

株不足が続けば、高額な逆日歩になりやすいという傾向を把握し、自分の欲望に打ち勝って、退散する(優待クロスしないで、その日のうちにクロス解消する)選択が出来れば、逆日歩で損する機会を減らすことはできます。

そんな逆日歩は、単元株数と株価と逆日歩日数によって最大逆日歩(リスクの最大値)が決定します。
逆日歩計算の一覧表は日証金のサイトで発表されていますが、株価が高くなるほど、逆日歩日数が増えるほど、金額は大きくなります。

当記事では、優待取得で人気の100株単元、10万円から40万円の範囲での最大逆日歩一覧をご紹介です。
逆日歩日数は1日で計算しているので、逆日歩日数が2日なら2倍、3日なら3倍が逆日歩金額です。

また、注意喚起や申込停止(売禁)になった場合は2倍になります。

売買単位100株の逆日歩金額【投資金額10万円~40万円】

投資金額 優待権利日の最大逆日歩
10万円以上~11万円以下 880円
11万円以上~12万円以下 960円
12万円以上~13万円以下 1,040円
13万円以上~14万円以下 1,120円
14万円以上~15万円以下 1,200円
15万円以上~16万円以下 1,280円
16万円以上~17万円以下 1,360円
17万円以上~18万円以下 1,440円
18万円以上~19万円以下 1,520円
19万円以上~20万円以下 1,600円
20万円以上~21万円以下 1,680円
21万円以上~22万円以下 1,760円
22万円以上~23万円以下 1,840円
23万円以上~24万円以下 1,920円
24万円以上~25万円以下 2,000円
25万円以上~26万円以下 2,080円
26万円以上~27万円以下 2,160円
27万円以上~28万円以下 2,240円
28万円以上~29万円以下 2,320円
29万円以上~30万円以下 2,400円
30万円以上~31万円以下 2,480円
31万円以上~32万円以下 2,560円
32万円以上~33万円以下 2,640円
33万円以上~34万円以下 2,720円
34万円以上~35万円以下 2,800円
35万円以上~36万円以下 2,880円
36万円以上~37万円以下 2,960円
37万円以上~38万円以下 3,040円
38万円以上~39万円以下 3,120円
39万円以上~40万円以下 3,200円

40万円以上は、投資金額が1万円増えるごとに逆日歩金額も80円づつ増えていきます。

株主優待クロスで発生する税金と信用管理料は?

株の売買には税金がかかりますが、特定口座を選択していれば、税金の計算まで証券会社が全部自動で行ってくれます。
確定申告等の手続きも不要です。
税金に関しても、売りと買いのクロスなら、相殺されるので、徴収される金額もごくごくわずかです。

これが、冒頭で気にする必要がないといった理由です。
ただし、株の取引した時に税金が徴収され、還付される(戻ってくる)のは、年末です。

よって、100万円の予算で何度も優待クロスしていたら、年末近くになって90万円ぐらいになっていても大丈夫、きちんと税金で引かれた分は戻ってきます。資金拘束があるという事だけ、覚えておけば安心です。

裏技として、選べる証券会社は1つだけですが、NISA口座を選べば、税金を無料にすることが出来ます。

また信用取引の手数料で、管理料が必要になる場合があります。これは1ヵ月以上、信用売りや信用買いがある場合です。
基本優待クロスは、1ヵ月以内の日数で行う事が多いので、気にする必要がないのです。(優待権利日の1ヵ月以上前に優待クロスをおこなっている方もいますが、貸株料だけで、1,000円超えたりするので、株初心者には、おすすめできる手法ではありません。)

株主優待クロスの手数料「逆日歩・貸株料」まとめ

  • 一般信用クロスの手数料負担が大きいのは、貸株料
  • 制度信用クロスの手数料負担が大きいのは、逆日歩、ただし0円の場合あり!

確実に一定の手数料は必要ですが、リスクを自分のコントロール下において把握できるのが、一般信用クロスです。

在庫も限られているので、時間に余裕がある方に向いています。
証券会社は一般信用売りの在庫が多い、SBI証券などが良いでしょう。

逆に制度信用クロスは、逆日歩による大きな損失もありますが、過去データと向き合う事で、大きな利益につなげる事もできます。
多少の逆日歩は覚悟して、投資に費やす時間を少なくしたい方に向いています。

証券会社はとにかく売買手数料が安い、SBIネオトレード証券などが良いでしょう。