日本オーエー研究所(5241)が新規上場承認されました。
12月のIPO第10弾です。
官公庁や自治体向けのシステム開発を手掛ける日本オーエー研究所(5241)が、名古屋証券取引所ネクスト市場に上場です。
東京証券取引所 TOKYO PRO Market に上場していた企業なので、プロの方ならご存じの企業です。
日本オーエー研究所(5241)のIPOは、果てして人気になるの?将来性は?
IPO初値予想に必要な情報を、有価証券届出書をベースにまとめました。
当サイトでは、日本オーエー研究所(5241)IPO初値予想に関する最新情報を常に更新しています。新規上場承認時、仮条件決定時、公募価格決定時などの重要な節目ごとに記事を見直し、IPOが上場し、初値が付くまで継続して情報を提供いたします。IPOに関するスケジュール一覧も掲載しており、読者の皆さまが今後の予定を一目で確認できるようになっています。
最新の情報をいち早くキャッチしたい方や、IPOの動向を追いたい方は、定期的にご確認いただけると幸いです。
日本オーエー研究所(5241)の上場企業情報とIPO概要
企業名 | 日本オーエー研究所 |
---|---|
企業名(英語表記) | Nihon Office Automation Reseach Co.,LTD |
企業名(フリガナ) | ニホンオーエーケンキュウショ |
業種 | 情報・通信業 |
住所 | 東京都千代田区西神田三丁目2番1号住友不動産千代田ファーストビル南館4階 |
URL | https://www.noar.co.jp/ |
決算日 | 12月31日 |
市場 | 名古屋証券取引所ネクスト |
主幹事 | Jトラストグローバル証券 |
社員数 | 223(人) |
平均年齢 | 37.0(歳) |
平均勤続年数 | 8.4(年) |
平均年間給与 | 5,013,000(円) |
上場企業情報は、11月20日(水)提出の有価証券届出書が参考元です。
日本オーエー研究所は、東京都に本社がある企業で、業種は情報・通信業です。
名古屋証券取引所ネクスト市場での上場で、主幹事はJトラストグローバル証券です。
社員数は223(人)、平均年齢37.0(歳)、平均勤続年数8.4(年)、平均年間給与5,013,000(円)です。
事業内容の解説【投資家向けポイント】
日本オーエー研究所は、公共系事業と金融・法人系事業を主力とするシステム開発会社です。
- 公共系事業
官公庁や自治体向けのシステム開発が中心
具体的な関与実績として、以下のような重要システムがあります- e-Tax:国税電子申告・納税システムで、2003年から電子化環境整備に貢献
- NACCS:輸出入貨物の手続を一元管理する物流情報システム
- 社会保険システム:公的年金記録や基礎年金番号管理システムの刷新
- 航空交通管制システム:航空機の運航安全を支援する情報処理システム
- 金融・法人系事業
銀行、保険会社、証券会社向けシステムを開発- 銀行システム:預金管理や為替などの基幹系、与信審査など情報系をカバー
- 証券システム:口座管理やバックオフィス業務の効率化支援
- 保険システム:契約管理や保険料計算、営業支援を提供
- クレジットカード関連:QRコード決済や与信管理システムの開発実績あり
事業の特徴など(ビジネスモデル)
- 高信頼性のニッチ市場特化
国家規模のシステムや社会インフラを支えるプロジェクトに多数参画
各プロジェクトはスクラッチ開発が基本で、開発後の保守・運用が長期的に続く - 安定した案件獲得基盤
大手メーカーやシステムインテグレーターから高い評価を受け、共同提案において重要な役割を担っている - 多岐にわたる実績
長年の経験に基づき、多様なプロジェクトに対応
例えば、税務・物流・航空管制から金融システムまで幅広い分野
業績
- 収益の安定性
公共系・金融系いずれも長期契約型の案件が多く、収益が安定 - 成長分野への対応
キャッシュレス化やデジタル化により、クレジットカード関連やデータウェアハウス分野での需要が増加中 - 課題
システムインテグレーター経由の案件が多いため、直接受注拡大が中長期的な成長に必要
日本オーエー研究所(5241)のIPOスケジュールと購入方法
上場日 | |
---|---|
仮条件決定日 | |
BB期間 | ~ |
当選発表日 | |
購入申込期間 | ~ |
※上場日・仮条件決定日以外のIPOスケジュールは、証券会社によって異なる場合もあるため、各証券会社でご確認ください。
2024年12月23日(月)の上場予定日までのIPOスケジュール、時系列形式でまとめています。
仮条件決定日は12月4日(水)、そのままBB期間が始まるので、IPOが欲しい方、この期間に各証券会社での申込が必要です。
公募価格が発表される12月13日(金)以降、各証券会社で当選・落選が分かります。早い証券会社の場合、夕方には発表です。
BB抽選に当選した場合、12月16日(月)以降の購入申込期間で、IPOの購入が可能です。
IPO購入方法【申込の注意点と上場日リスク】
-
証券会社の口座開設
IPO主幹事実績の多い
ネット証券会社が手軽でおすすめ -
ネットからIPOの抽選に申込【1回目】
-
12月13日(金)に当選落選を確認
当選の場合12月19日(木)迄に購入申込【2回目】 -
12月23日(月)の上場後に売却可能
念願のIPOに折角当選しても、購入申込を忘れると購入できません、ご注意です。
初値に影響がある上場日リスク
- 直前のIPO:2024年12月19日(木)上場
:情報・通信業
:情報・通信業 - 当日(ダブル上場):2024年12月23日(月)上場
:サービス業 - 直後のIPO:2024年12月25日(水)上場
:サービス業
:陸運業
日本オーエー研究所(5241)のIPOデータ
項目名 | 金額・数量 |
---|---|
公募株数 | 120,000(株) |
売出株数 | 60,000(株) |
公開株数 | 180,000(株) |
オーバーアロットメント | 27,000(株) |
公開株数(OA含む) | 207,000(株) |
新規発行株式 | 120,000(株) |
上場時発行済株式総数 | 804,000(株) |
オファリング・レシオ | 22.4(%) |
オファリング・レシオ(OA含む) | 25.7(%) |
資本金 | 90.0(百万円) |
吸収金額(想定価格) | 1.0(億円) |
吸収金額(想定価格・OA含む) | 1.2(億円) |
時価総額(想定価格) | 4.6(億円) |
吸収金額と時価総額は、次の計算をしています。
- 吸収金額 = 公開株数 × 想定価格
- 時価総額 = 発行済株式総数 × 想定価格
吸収金額は、1.0(億円)、オーバーアロットメント迄含めると1.2(億円)です。
配当・優待の期待と投資のポイント
- 安定的な配当方針: 業績や経営環境、中長期的な財務体質を考慮し、安定的な配当を実施することを目指しています。
- 年2回の配当: 中間配当(取締役会決定)と期末配当(株主総会決定)の年2回、剰余金配当を実施。
- 2024年度の配当実績: 1株あたり13円(配当総額8,892千円)が確定。
- 今後の配当方針: 配当は財務状況や事業計画とのバランスを見ながら継続予定。
配当・優待に関するポイント
- 配当実績: 配当金の支払いが確定しており、今後も継続的な実施を予定している点は、株主にとって安心材料。
- 株主優待の実施: 現時点では、株主優待に関する記載はなく、実施の予定も確認されていません。
- 配当性向: 配当額は業績や将来の成長投資を勘案して決定されるため、配当性向についても安定性が期待されます。
IPO資金の使い道と今後の計画
- 資金調達額: 手取概算額は約5,610万円。
- 使途の目的: 主に以下の2つの項目に充当。
1. 技術系人材の採用・育成費
- 目的: 新規分野の事業開拓を目指し、エンジニアの採用と育成に充当。
- 具体的な取り組み: AWSクラウド技術を活用した法人向け新規サービスの開発に重点。
- 予定金額: 2,110万円。
- 充当期間: 2026年12月期まで。
2. 銀行借入金の返済
- 目的: 財務健全性の向上を図るため、既存の銀行借入金を返済。
- 予定金額: 3,500万円。
- 充当期間: 2025年12月期まで。
日本オーエー研究所(5241)のIPO価格
想定価格 | 570円 |
---|---|
仮条件価格 | 510円~550円 |
引受価額 | 433.5円 |
公募価格 | ー |
評価 | C |
日本オーエー研究所の想定価格は570円です。
仮条件価格は、510円~550円に決定です。
過去のIPO【名古屋証券と吸収金額で比較】
名古屋証券取引所で、市場吸収金額10億円以内の過去のIPO結果です。
上場日 IPO名 |
主幹事 業種 |
吸収金額 [億円] |
公募価格 [円] |
初値 [円] |
騰落率 [%] |
---|---|---|---|---|---|
2024年10月8日(火) |
岡三証券 小売業 |
5.3 | 2,320 | 2,134 | -8.0 |
2023年6月26日(月) |
Jトラストグローバル証券 サービス業 |
2.2 | 650 | 800 | 23.1 |
2022年12月26日(月) |
Jトラストグローバル証券 建設業 |
2.9 | 1,280 | 1,000 | -21.9 |
2022年4月21日(木) |
東海東京証券 サービス業 |
4.2 | 1,630 | 1,499 | -8.0 |
ここ最近のIPO全体の評価が低いのもありますが、特に地方上場の評価が低く、過去のIPOでは、公募割れが目立ちます。
しかし、今度は市場吸収金額1.2億円前後のIPO結果に注目してみましょう。
上場日 IPO名 |
主幹事 業種 |
吸収金額 [億円] |
公募価格 [円] |
初値 [円] |
騰落率 [%] |
---|---|---|---|---|---|
2023年6月26日(月) |
Jトラストグローバル証券 サービス業 |
2.2 | 650 | 800 | 23.1 |
2021年11月1日(月) |
HS証券 サービス業 |
1.1 | 930 | 958 | 3.0 |
2020年7月7日(火) |
SBI証券・他 サービス業 |
2.1 | 490 | 2,920 | 495.9 |
2019年6月19日(水) |
アイザワ証券 不動産業 |
1.4 | 750 | 752 | 0.3 |
2018年12月13日(木) |
アイザワ証券 建設業 |
0.8 | 740 | 907 | 22.6 |
2017年9月14日(木) |
大和証券 情報・通信業 |
1.5 | 1,000 | 5,010 | 401.0 |
2017年2月23日(木) |
岡三証券 サービス業 |
1.8 | 1,140 | 2,872 | 151.9 |
2015年12月18日(金) |
HS証券 卸売業 |
1.0 | 420 | 614 | 46.2 |
2015年8月5日(水) |
岡三証券 建設業 |
1.4 | 800 | 910 | 13.8 |
2015年6月24日(水) |
岡三証券 小売業 |
1.1 | 600 | 1,320 | 120.0 |
2014年11月26日(水) |
東海東京証券 サービス業 |
1.4 | 480 | 805 | 67.7 |
市場吸収金額が小さいという事は、需要より供給量がはるかに少ないという事でもあるので、実は初値は高騰しているのです。
IPOの評価もそれほど悪くありません。さて、あなたは、どちらのデータを信用しますか?
初値予想の分析【市場動向とIPOの見通し】
以下に、日本オーエー研究所(5241)の初値が上昇する可能性のプラス要因と、公募付近に留まる可能性のマイナス要因を整理した上で、総合的な初値予想を記載します。
IPO初値予想:マイナス要因
- 業績の成長性が限定的:売上高や純利益の成長率は控えめで、直近5年間の純利益が伸び悩んでいる
- 需給面での懸念:公開株数(207,000株:OA含む)が小規模IPOとしてはやや多く、需給面での競争が発生しやすい
- 市場セグメントの弱さ:上場市場が名古屋証券市場であり、新興企業としてのリスク評価が高い可能性
- 目立った成長戦略が見えにくい:主要顧客が官公庁や金融機関に限られており、市場拡大の余地が限定的
IPO初値予想:プラス要因
- 業績の安定性:官公庁や大手金融機関向けのシステム開発を中心とした安定したビジネスモデル
- 小型IPO特有の希少性:時価総額が4.6億円(想定価格ベース)と非常に小型なため、需給バランス次第で初値が跳ねる可能性がある
- 競争力のあるポジション:40年以上にわたる実績があり、NTTデータなど大手企業のパートナー企業として高い信用力を持つ
- 公募価格が割安感:情報通信業として見た場合、PERやPBRの評価からも割安に見える
これらを踏まえると、日本オーエー研究所(5241)の初値は 600円~700円程度 と予想されます。マイナス要因として成長性の限界が挙げられる一方、小型IPO特有の希少性が初値を押し上げる可能性があります。
ただし、プラス要因を過度に評価しすぎると需給バランスで崩れるリスクもあり、公募価格付近で推移する展開も考慮されます。
この初値予想は、最新情報と過去のIPOデータに基づくものであり、投資判断の際には市場動向も加味する必要があります。よって、今後も初値予想は更新予定です。
日本オーエー研究所(5241)IPOの幹事団
証券会社名 | 公募株数 【株】 |
公募割合 【%】 |
保有株数 【株】 |
引受割合 【%】 |
---|---|---|---|---|
Jトラストグローバル証券 | 96,600.0 | 80.5 | 183,600.0 | 88.7 |
SBI証券 | 9,000.0 | 7.5 | 9,000.0 | 4.3 |
岡三証券 | 5,400.0 | 4.5 | 5,400.0 | 2.6 |
楽天証券 | 5,400.0 | 4.5 | 5,400.0 | 2.6 |
丸三証券 | 3,600.0 | 3.0 | 3,600.0 | 1.7 |
合計 | 120,000.0 | 100.0 | 207,000.0 | 100.0 |
※引受割合は、有価証券届出書に記載されている公募株数、売出株数(OAを含む)の合計株数からの割合です。
※計算方法や前提条件に違いがある場合、証券会社発表の引受割合と差異が生じることがあります。
主幹事は、Jトラストグローバル証券です。
その他、取り扱いの可能性があるのが、岡三証券のグループ企業、岡三オンライン証券です。
日本オーエー研究所(5241)IPOの主要株主
株主名 | 保有株数 【株】 |
保有割合率 【%】 |
---|---|---|
奥山 宏昭 | 550700 | 80.5 |
奥山 伸子 | 98000 | 14.33 |
田村 信裕 | 19200 | 2.81 |
川東 卓時 | 3200 | 0.47 |
田中 進吾 | 3200 | 0.47 |
関谷 久 | 3200 | 0.47 |
町野 公彦 | 3200 | 0.47 |
尾形 朋輝 | 3200 | 0.47 |
㈱CIJ | 100 | 0.01 |
保有株数の多い順に、大株主上位9を表示しています。
- ロックアップ対象者:以下の株主と役員が対象です。
- 奥山宏昭
- 奥山伸子(大株主)
- 田村信裕、川東卓時、田中進吾、関谷久、町野公彦、尾形朋輝(役員)
- 株式会社CIJ
- 解除倍率:解除条件に関する特定の倍率の記述はありません(情報がない場合は該当なしと解釈)
- ロックアップ期間:
- 2024年12月22日(TOKYO PRO Market上場廃止日)まで:この期間中、対象者は株式の売却や注文を行わないことを約束
- 名古屋証券取引所ネクスト市場の上場日から2025年6月20日 まで(上場日を含む180日間):この間も株式の売却は主幹事会社の書面による事前同意が必要
- 例外規定:以下の場合はロックアップの対象外となります
- オーバーアロットメントによる売出し
- グリーンシューオプションの対象株式取得
- 解除権限:主幹事会社は裁量によりロックアップ内容の一部または全部を解除することが可能
日本オーエー研究所(5241)IPO時の業績データと評価
新規上場承認時の有価証券届書から、初値予想に役立つデータを収集しています。
2019年 12月 |
2020年 12月 |
2021年 12月 |
2022年 12月 |
2023年 12月 |
|
---|---|---|---|---|---|
売上高(百万円) | 2,307 | 2,284 | 2,560 | 2,404 | 2,731 |
経常利益(百万円) | 126 | 19 | 99 | 57 | 37 |
純利益(百万円) | 88 | 13 | 69 | 39 | 26 |
純資産額(百万円) | 405 | 420 | 490 | 538 | 557 |
総資産額(百万円) | 891 | 1,183 | 1,315 | 1,252 | 1,387 |
資本金(百万円) | 82 | 82 | 82 | 90 | 90 |
営業活動によるCF | 39 | 65 | -92 | 88 | 94 |
投資活動によるCF | -23 | -10 | -11 | -7 | -52 |
財務活動によるCF | -22 | 192 | 127 | -65 | 68 |
現金残高(百万円) | 348 | 595 | 619 | 634 | 745 |
1株当たり純資産額(円) | 606 | 629 | 734 | 787 | 815 |
1株当たり純利益(円) | 132 | 20 | 104 | 58 | 39 |
1株当たり配当額(円) | 13 | 13 | |||
配当性向(%) | 22.30 | 33.10 | |||
自己資本比率(%) | 45.50 | 35.50 | 37.30 | 43.00 | 40.20 |
自己資本利益率(%) | 24.40 | 3.20 | 15.30 | 7.70 | 4.90 |
発行済株式総数 | 3,340 | 3,340 | 3,340 | 684,000 | 684,000 |
従業員数 | 223 | 227 | 231 | 222 | 226 |
2019年12月から2023年12月までの5つの業績での比較です。
IPO参加スタンスと当選・落選結果
初値予想やIPO考察記事も、上場日まで随時更新していきます。
さて、今回のIPO初値予想記事はいかがでしたでしょうか?
現在、IPOのブログランキングに登録したばかりですが、もうすぐ1位を取れるかも知れません。
(IPO(新規公開株)カテゴリ以外に、株主優待、投資でFIREにも参加)
やる気につながりますので、応援よろしくお願いします。
最新IPO一覧リスト
現在進行中のIPO一覧リストです。
※吸収金額の算出は、公募価格が決定するまで想定価格ベースで計算しています。
2024年に実施した全IPOのスケジュールを確認することも可能です。
IPO(新規上場株)は、新規上場承認されて、上場するまでに、節目節目の大事なイベントがあります。 上場日はもちろん、BB抽選日、想定価格、仮条件、公募価格、そして初値とチェックすべき項目も多々あります。 そして、IPOの …