リプライオリティ(242A)が新規上場承認されました。
9月末のIPO、1社で終わりかなと思っていたところに嬉しい発表です。
リプライオリティ(242A)の上場企業情報とIPO概要
企業名 | リプライオリティ |
---|---|
企業名(英語表記) | REPRIORITY CORPORATION |
企業名(フリガナ) | リプライオリティ |
業種 | サービス業 |
住所 | 福岡県福岡市博多区綱場町9番20号 |
URL | https://www.repriority.co.jp/ |
決算日 | 9月末日 |
市場 | 福岡証券取引所QBoard |
主幹事 | Jトラストグローバル証券 |
社員数 | 62(人) |
平均年齢 | 37.3(歳) |
平均勤続年数 | 3.9(年) |
平均年間給与 | 4,420,000(円) |
上場企業情報は、8月20日(火)提出の有価証券届出書が参考元です。
リプライオリティは、福岡県に本社がある企業で、業種はサービス業です。
福岡証券取引所QBoard市場での上場で、主幹事はJトラストグローバル証券です。
社員数は62(人)、平均年齢37.3(歳)、平均勤続年数3.9(年)、平均年間給与4,420,000(円)です。
9月末のIPOは、九州地方が激熱です。
Cross Eホールディングス(231A)に続いて、今度は福岡県の企業が上場です。
主幹事もまたもや、Jトラストグローバル証券です。
事業内容の解説【投資家向けポイント】
リプライオリティは、通販支援事業と通信販売事業の2つの事業を展開しています。
1. 通販支援事業
- D2C事業部:通信販売企業やメーカー向けにコールセンターを運営し、顧客のライフタイムバリュー(LTV)の最大化をサポートしています。主な活動内容は、新規顧客の獲得、休眠顧客の再活性化、そしてサンプル購入から本商品購入への促進です。さらに、約150万回の架電を毎月行い、品質管理を徹底することで、取引先の通信販売企業の利益向上に寄与しています。
- リテールメディア事業部:全国の小売店でのプロモーション活動を支援しています。特に、店舗内のスペースを利用してカタログやフリーペーパーを設置し、消費者にアプローチするインストアプロモーションを行っています。
2. 通信販売事業
- アカモクの通信販売:健康志向の高い一般消費者向けに、健康海藻であるアカモクを販売しています。アカモクは栄養価が高く、玄界灘で収穫されたものをすぐに加工・急速冷凍し、高い品質を保ったまま提供しています。また、アカモクの普及を通じて、地方創生や第一次産業の振興にも貢献しようとしています。
通販支援事業で培ったノウハウを活用して、通信販売事業でも効果的な販売体制を構築している点が特徴です。
リプライオリティ(242A)のIPOスケジュールと購入方法
上場日 | |
---|---|
仮条件決定日 | |
BB期間 | ~ |
当選発表日 | |
購入申込期間 | ~ |
※上場日・仮条件決定日以外のIPOスケジュールは、証券会社によって異なる場合もあるため、各証券会社でご確認ください。
2024年9月25日(水)の上場予定日までのIPOスケジュール、時系列形式でまとめています。
仮条件決定日は9月3日(火)、そのままBB期間が始まるので、IPOが欲しい方、この期間に各証券会社での申込が必要です。
公募価格が発表される9月12日(木)以降、各証券会社で当選・落選が分かります。早い証券会社の場合、夕方には発表です。
BB抽選に当選した場合、9月13日(金)以降の購入申込期間で、IPOの購入が可能です。
IPO購入方法【申込の注意点と上場日リスク】
-
証券会社の口座開設
IPO主幹事実績の多い
ネット証券会社が手軽でおすすめ -
ネットからIPOの抽選に申込【1回目】
-
9月12日(木)に当選落選を確認
当選の場合9月19日(木)迄に購入申込【2回目】 -
9月25日(水)の上場後に売却可能
念願のIPOに折角当選しても、購入申込を忘れると購入できません、ご注意です。
初値に影響がある上場日リスク
- 直前のIPO:2024年8月29日(木)上場
:サービス業 - 当日(ダブル上場):2024年9月25日(水)上場
:情報・通信業 - 直後のIPO:2024年9月26日(木)上場
:サービス業
:情報・通信業
:情報・通信業
:小売業
IPOスケジュールにも注目です。
先に9月25日への上場を発表したROXX(241A)と同じ上場日です。
それどころか、仮条件決定日、BB期間、購入申し期間まで、全て同じ日程です。
もちろん、証券会社によっては、若干の日にちのずれがあるかもしれません。
どちらのIPOに人気が集まるのか、注目度が高まりそうなので、相場的には大歓迎です。
リプライオリティ(242A)のIPOデータ
項目名 | 金額・数量 |
---|---|
公募株数 | 240,000(株) |
売出株数 | 0(株) |
公開株数 | 240,000(株) |
オーバーアロットメント | 36,000(株) |
公開株数(OA含む) | 276,000(株) |
新規発行株式 | 240,000(株) |
上場時発行済株式総数 | 1,177,800(株) |
オファリング・レシオ | 20.4(%) |
オファリング・レシオ(OA含む) | 23.4(%) |
資本金 | 50.0(百万円) |
吸収金額(想定価格) | 3.6(億円) |
吸収金額 | 3.6(億円) |
吸収金額(想定価格・OA含む) | 4.2(億円) |
吸収金額(OA含む) | 4.2(億円) |
時価総額(想定価格) | 17.9(億円) |
時価総額 | 17.9(億円) |
吸収金額と時価総額は、次の計算をしています。
- 吸収金額 = 公開株数 × 公募価格
- 時価総額 = 発行済株式総数 × 公募価格
吸収金額は、3.6(億円)、オーバーアロットメント迄含めると4.2(億円)です。
市場吸収金額が少ないだけでもプラス要因ですが、売出株数が0なのにも注目です。
配当・優待の期待と投資のポイント
株主への還元を第一として配当原資確保のための収益力を強化、継続的かつ安定的な配当を基本方針としているところからも、上場直後の配当も期待できそうです。
あわせて、決算は9月30日、IPOに当選すれば、配当利益も期待できるかも知れません。
IPO資金の使い道と今後の計画
新規発行株式により得た手取金額(約325,616千円)および第三者割当増資による手取金額(上限50,342千円)は、次の用途に充てる予定です。
- 人材採用費(主にD2C事業部):179,000千円
- 2025年:66,000千円
- 2026年:113,000千円
- コールセンター新設費用:52,000千円
- 2025年:26,000千円
- 2026年:26,000千円
- 家賃等の運転資金:9,000千円(2026年)
- 新商品開発費用(インフォマーシャルビデオ作成):30,000千円
- 2025年:27,000千円
- 2026年:3,000千円
- 借入金返済:105,958千円(2025年)
備考
- 調達資金は、充当時期まで安全性の高い金融商品で運用予定
- 設備資金の詳細は企業情報の設備の状況に記載
参考までに、福岡証券取引所QBoardでのIPO結果のご紹介です。
吸収金額10億円以内の直近福岡証券取引所QBoardでのIPO
上場日 IPO名 |
主幹事 | 吸収金額 [億円] |
公募価格 [円] |
初値 [円] |
騰落率 [%] |
---|---|---|---|---|---|
2024年8月29日(木) |
Jトラストグローバル証券 | 8.26 | 1,180 | 1,085 | -8.1 |
2021年11月1日(月) |
エイチ・エス証券 | 0.93 | 930 | 958 | 3.0 |
2021年9月13日(月) |
エイチ・エス証券 | 2.60 | 2,240 | 3,550 | 58.5 |
Cross Eホールディングス(231A)が公募割れです。
リプライオリティ(242A)のIPO価格
想定価格 | 1,520円 |
---|---|
仮条件価格 | 1,420円~1,520円 |
引受価額 | 1,398.4円 |
公募価格 | 1,520円 |
投資資金 | 15.2(万円) |
評価 | C |
初値 | 1,398 |
リプライオリティの公募価格は1,520円です。
投資資金は公募価格から計算し、15.2(万円)です。
初値予想の分析【市場動向とIPOの見通し】
10年以上前のIPOであれば、軽く10万越えの利益も期待できましたが、近年はIPOの初値が弱いです。
Cross Eホールディングス(231A)の結果次第という部分もありますが、新規上場発表時点での初値予想は、プラスになるぐらいの予想にとどめておきます。
IPO初値予想:マイナス要因
- 地方単独上場で人気薄
- 2社同時上場で上場日リスクあり
- 事業内容に新規性なし
IPO初値予想:プラス要因
- 財務情報から考慮すると割安感あり
- 市場吸収規模はかなり少ない(Cross E HDの失敗はある)
- オファリング・レシオも低い
- 初値売り目的でなければ、魅力ある銘柄
新規上場承認時には、期待度が高かったのですが、初値高騰の可能性は低くそうです。
公募価格の1.1倍になればよい方で、1,550円の初値予想です。
リプライオリティ(242A)IPOの幹事団
証券会社名 | 公募株数 【株】 |
公募割合 【%】 |
保有株数 【株】 |
引受割合 【%】 |
---|---|---|---|---|
Jトラストグローバル証券 | 196,800 | 82.0 | 232,800 | 84.3 |
SBI証券 | 9,600 | 4.0 | 9,600 | 3.5 |
松井証券 | 9,600 | 4.0 | 9,600 | 3.5 |
東海東京証券 | 7,200 | 3.0 | 7,200 | 2.6 |
岡三証券 | 7,200 | 3.0 | 7,200 | 2.6 |
マネックス証券 | 4,800 | 2.0 | 4,800 | 1.7 |
西日本シティTT証券 | 2,400 | 1.0 | 2,400 | 0.9 |
FFG証券 | 2,400 | 1.0 | 2,400 | 0.9 |
合計 | 240,000 | 100.0 | 276,000 | 100.0 |
※引受割合は、有価証券届出書に記載されている公募株数、売出株数(OAを含む)の合計株数からの割合です。
※計算方法や前提条件に違いがある場合、証券会社発表の引受割合と差異が生じることがあります。
主幹事は、Jトラストグローバル証券です。
その他、取り扱いの可能性があるのが、岡三証券のグループ企業、岡三オンライン証券です。
主幹事Jトラストグローバル証券以外の幹事団も、Cross Eホールディングス(231A)の幹事団とほぼ一緒です。
違いは、松井証券と東海東京証券の2社が加わっていることです。
また、岡三証券が幹事団入りしているので、ネット申し込み可能な、岡三オンライン証券での取り扱いも期待できます。
リプライオリティ(242A)IPOの主要株主
株主名 | 保有株数 【株】 |
保有割合率 【%】 |
潜在株数 【株】 |
潜在割合率 【%】 |
---|---|---|---|---|
㈱Libertyhill 代表取締役社長 中山 伸之 | 580,000 | 63.08 | ― | ― |
中山 伸之 | 253,000 | 27.52 | ― | ― |
藤田 晋 | 29,000 | 3.15 | ― | ― |
遠藤 翼 | 9,400 | 1.02 | 9,400 | 1.02 |
中原 健一 | 9,400 | 1.02 | 9,400 | 1.02 |
山野邊 あすか | 9,400 | 1.02 | 9,400 | 1.02 |
㈱ベルーナ 代表取締役 安野 清 | 8,000 | 0.87 | ― | ― |
井手 雅雄 | 2,000 | 0.22 | 2,000 | 0.22 |
麻生 直嗣 | 2,000 | 0.22 | 2,000 | 0.22 |
星 大輝 | 1,600 | 0.17 | 1,600 | 0.17 |
鎌田 正彦 | 1,000 | 0.11 | ― | ― |
三菱UFJキャピタル㈱ 代表取締社長 小島 拓朗 | 1,000 | 0.11 | ― | ― |
小口 光義 | 1,000 | 0.11 | 1,000 | 0.11 |
横川 勝美 | 1,000 | 0.11 | 1,000 | 0.11 |
坂本 一男 | 1,000 | 0.11 | 1,000 | 0.11 |
保有株数の多い順に、大株主上位15を表示しています。
一極集中していますが、ベンチャーキャピタルの影響がほぼないのが、安心材料です。
リプライオリティ(242A)IPO時の業績データと評価
新規上場承認時の有価証券届書から、初値予想に役立つデータを収集しています。
連結決算データ
2022年 9月 |
2023年 9月 |
|
---|---|---|
売上高(百万円) | 2,309 | 2,633 |
経常利益(百万円) | 138 | 214 |
純資産額(百万円) | 431 | 560 |
総資産額(百万円) | 837 | 1,106 |
営業活動によるCF | 36 | 262 |
投資活動によるCF | -26 | -7 |
財務活動によるCF | -37 | 13 |
現金残高(百万円) | 418 | 686 |
1株当たり純資産額(円) | 494 | 642 |
1株当たり純利益(円) | 103 | 171 |
自己資本比率(%) | 51.60 | 50.70 |
自己資本利益率(%) | 22.60 | 30.10 |
従業員数 | 61 | 63 |
平均臨時雇用人員 | 297 | 303 |
2022年9月から2023年9月までの2つの業績での比較です。
単独決算データ
2019年 9月 |
2020年 9月 |
2021年 9月 |
2022年 9月 |
2023年 9月 |
|
---|---|---|---|---|---|
売上高(百万円) | 1,622 | 1,562 | 2,220 | 2,309 | 2,633 |
経常利益(百万円) | 43 | 73 | 152 | 137 | 213 |
純利益(百万円) | 26 | 111 | 106 | 89 | 148 |
純資産額(百万円) | 164 | 275 | 361 | 430 | 559 |
総資産額(百万円) | 466 | 576 | 751 | 825 | 1,096 |
資本金(百万円) | 85 | 85 | 50 | 50 | 50 |
1株当たり純資産額(円) | 3,770 | 6,319 | 8,272 | 493 | 640 |
1株当たり純利益(円) | 604 | 2,549 | 2,435 | 102 | 170 |
1株当たり配当額(円) | 458 | 457 | 457 | 457 | |
配当性向(%) | 18.00 | 18.80 | 22.40 | 13.40 | |
自己資本比率(%) | 35.30 | 47.90 | 48.10 | 52.10 | 51.00 |
自己資本利益率(%) | 17.40 | 50.50 | 33.40 | 22.50 | 30.00 |
発行済株式総数 | 46,890 | 46,890 | 46,890 | 46,890 | 46,890 |
従業員数 | 55 | 52 | 56 | 61 | 63 |
平均臨時雇用人員 | 326 | 321 | 278 | 297 | 303 |
2019年9月から2023年9月までの5つの業績での比較です。
売上高や経常利益、純利益など、順調に増えています。(単独決算の場合:2022年の利益は前年割れ)
急激に増えているのではなく、年々少しずつ成長しているのがわかります。
IPO参加スタンスと当選・落選結果
Cross Eホールディングス(231A)のIPO発表時に、Jトラストグローバル証券の口座を開設しなかったことを少しだけ後悔しています。
今回もIPOに間に合う可能性が低いので、Jトラストグローバル証券以外の証券会社でIPO抽選に申し込む予定です。
しかし、2度ある事は3度あるかも知れません。
Jトラストグローバル証券主幹事のIPO、さすがに3度目があったら、真剣に口座開設を検討します。
以下、IPO参加および、当選・落選結果です。
- SBI証券:参加 → 落選
- 松井証券:参加 → 落選
- 東海東京証券:参加 → 落選
- マネックス証券:参加 → 落選
今後も引き続き、情報更新していく予定です。
リプライオリティ(242A)の初値結果後のまとめ
リプライオリティ(242A)のIPOは、公募割れです。市場開始後の9時20分に初値がついています。
初値は1,398円と、市場予想を大きく超える下落だったのではないでしょうか?
前回の(Cross EホールディングスのIPOから1か月ぐらいの期間が経ちましたが、期間が空いても、IPO需要の高まりは少なかったです。
それより、急激な円高など、株式市場全体の影響や、ダブル上場の影響の方が強かったという結果です。
もちろん、Cross Eホールディングス(231A)が公募割れが影響したことも大きかったでしょう。
かつては、注目度の高かった地方上場ですが、いくら市場吸収金額が少なくても、地方上場の人気が衰えているという事が浮き彫りになりました。
財務的には黒字の健全な企業です。これを割安株と捉えるかは、個人の判断になるでしょう。
それにしても、出来高が少ないです。午前の相場が終わった段階で、約70,000株しか取引がありません。
このままフェードアウトしてしまうのかも心配です。
こういう小型株は、一旦上昇すると、大きく値が上がる可能性もありますが・・・
ひとまず、公募割れという悲しい初値でしたが、当記事の更新はこれで終了とさせていただきます。
新規上場承認時の速報から、初値予想、参加スタンス、当落結果、気配運用など、更新の度に見てくれた読者様、ありがとうございます。
最新IPO一覧リスト
現在進行中のIPO一覧リストです。
※吸収金額の算出は、公募価格が決定するまで想定価格ベースで計算しています。
2024年に実施した全IPOのスケジュールを確認することも可能です。
IPO(新規上場株)は、新規上場承認されて、上場するまでに、節目節目の大事なイベントがあります。 上場日はもちろん、BB抽選日、想定価格、仮条件、公募価格、そして初値とチェックすべき項目も多々あります。 そして、IPOの …