Synspective(290A)が新規上場承認されました。
12月のIPO第8弾です。
Synspective(シンスペクティブ)は、2つの言葉を組み合わせた造語です。
- Sync(シンクロ/調和)
「Synchronization(同期)」や「Synergy(相乗効果)」の意味
世界中のデータや技術を結びつけて一貫性のある観測を行うことを目指す - Perspective(視点/視野)
「Perspective(視点)」は、地球を広い視野で観察、複数の観点から洞察を得ることを意味
これらの組み合わせにより、「Synspective」という名前は「データや技術を調和させて、広い視野から地球を観測する」という意味を表しています。
そんなSynspective(シンスペクティブ)(290A)のIPOの魅力は?
IPO初値予想に必要な情報を、有価証券届出書からまとめています。
当サイトでは、Synspective(290A)IPO初値予想に関する最新情報を常に更新しています。新規上場承認時、仮条件決定時、公募価格決定時などの重要な節目ごとに記事を見直し、IPOが上場し、初値が付くまで継続して情報を提供いたします。IPOに関するスケジュール一覧も掲載しており、読者の皆さまが今後の予定を一目で確認できるようになっています。
最新の情報をいち早くキャッチしたい方や、IPOの動向を追いたい方は、定期的にご確認いただけると幸いです。
Synspective(290A)の上場企業情報とIPO概要
企業名 | Synspective |
---|---|
企業名(英語表記) | Synspective Inc. |
企業名(フリガナ) | シンスペクティブ |
業種 | 情報・通信業 |
住所 | 東京都江東区三好三丁目10番3号 |
URL | https://synspective.com/jp/ |
決算日 | 12月末日 |
市場 | グロース |
主幹事 | 野村證券 |
社員数 | 181(人) |
平均年齢 | 39.5(歳) |
平均勤続年数 | 2.7(年) |
平均年間給与 | 862,600(円) |
上場企業情報は、11月14日(木)提出の有価証券届出書が参考元です。
Synspectiveは、東京都に本社がある企業で、業種は情報・通信業です。
グロース市場での上場で、主幹事は野村證券です。
社員数は181(人)、平均年齢39.5(歳)、平均勤続年数2.7(年)、平均年間給与862,600(円)です。
事業内容の解説【投資家向けポイント】
Synspectiveは、日本のSAR(Synthetic Aperture Radar)技術を活用したリモートセンシング企業です。
さらに説明すると、Synspectiveは小型SAR衛星の開発・運用に特化した企業、衛星データを提供する事業を展開しています。
最近では、神奈川県の「ヤマトテクノロジーセンター」を本格稼働、小型SAR衛星の量産体制への重要なステップの第一歩です。
1. 会社概要
- 設立と目的 2018年設立、地球観測データを活用し、持続可能でレジリエントな社会の実現がビジョン
- 衛星技術の強み SAR衛星を使用することで、天候や昼夜問わず高精度な地表データを取得できるのが特徴
2. 主なサービス
- SAR衛星データ販売 小型SAR衛星「StriX」シリーズによる高分解能データを提供
主な顧客は防衛省や国土開発関連省庁で、天候に左右されないデータ取得が可能 - ソリューション提供 取得したデータをもとに、災害リスク管理やインフラ監視、環境調査などの解析サービスを展開
3. 小型SAR衛星「StriX」の特徴
- 小型化と低コスト化 従来の大型衛星に比べ、重量が1/10程度に抑えられており、打ち上げコストも削減
- 全天候・24時間観測可能 Xバンドの電波を使用することで、雲や雨に影響されずに地表を観測可能
4. ビジネスモデル
- データ販売とソリューション提供の二本柱 SARデータを販売するだけでなく、自動解析を通じたソリューションを提供、リカーリング収益を実現
- ターゲット市場 防衛・災害対応の官需市場に加え、インフラ監視や環境調査などの民需市場にも展開
5. 主なソリューション
- 地盤変動モニタリング InSAR技術を活用して、地表の変動をミリメートル単位で検出、地下工事のリスク管理に役立つ
- 洪水被害分析 悪天候時でも浸水状況を迅速に把握し、災害対応を支援
- 森林資源モニタリング 森林の伐採状況やバイオマス量を把握し、持続可能な開発をサポート
6. 将来の展望
- 衛星コンステレーションの拡大 今後10年で最大30機の小型衛星を打ち上げ、リアルタイムのデータ提供体制を構築予定
- グローバル市場への進出 東南アジアや中央アジアでの事業展開に注力。現地パートナーとの連携を強化し、マーケットシェアを拡大
Synspectiveは、今後も衛星技術を活用したデータ解析サービスの充実を図り、国内外のニーズに応えることを目指しています。
特に災害対応やインフラ監視分野での需要が高まっており、持続的な成長が期待される企業です。
Synspective(290A)のIPOスケジュールと購入方法
上場日 | |
---|---|
仮条件決定日 | |
BB期間 | ~ |
当選発表日 | |
購入申込期間 | ~ |
※上場日・仮条件決定日以外のIPOスケジュールは、証券会社によって異なる場合もあるため、各証券会社でご確認ください。
2024年12月19日(木)の上場予定日までのIPOスケジュール、時系列形式でまとめています。
仮条件決定日は12月3日(火)、そのままBB期間が始まるので、IPOが欲しい方、この期間に各証券会社での申込が必要です。
公募価格が発表される12月10日(火)以降、各証券会社で当選・落選が分かります。早い証券会社の場合、夕方には発表です。
BB抽選に当選した場合、12月11日(水)以降の購入申込期間で、IPOの購入が可能です。
IPO購入方法【申込の注意点と上場日リスク】
-
証券会社の口座開設
IPO主幹事実績の多い
ネット証券会社が手軽でおすすめ -
ネットからIPOの抽選に申込【1回目】
-
12月10日(火)に当選落選を確認
当選の場合12月16日(月)迄に購入申込【2回目】 -
12月19日(木)の上場後に売却可能
念願のIPOに折角当選しても、購入申込を忘れると購入できません、ご注意です。
初値に影響がある上場日リスク
- 直前のIPO:2024年12月17日(火)上場
:サービス業
:その他製品
:化学
Synspective(290A)のIPOデータ
項目名 | 金額・数量 |
---|---|
公募株数 | 21,304,200(株) |
売出株数 | 0(株) |
公開株数 | 21,304,200(株) |
オーバーアロットメント | 3,195,600(株) |
公開株数(OA含む) | 24,499,800(株) |
新規発行株式 | 21,304,200(株) |
上場時発行済株式総数 | 108,249,150(株) |
オファリング・レシオ | 19.7(%) |
オファリング・レシオ(OA含む) | 22.6(%) |
資本金 | 29.5(億円) |
吸収金額(想定価格) | 98.0(億円) |
吸収金額(想定価格・OA含む) | 112.7(億円) |
時価総額(想定価格) | 497.9(億円) |
吸収金額と時価総額は、次の計算をしています。
- 吸収金額 = 公開株数 × 想定価格
- 時価総額 = 発行済株式総数 × 想定価格
吸収金額は、98.0(億円)、オーバーアロットメント迄含めると112.7(億円)です。
公募株数は、海外分も含んでいます。
- 国内募集株式数 19,041,200(株)
- 海外募集株式数 2,263,000(株)
配当・優待の期待と投資のポイント
Synspective(290A)の配当や株主優待の導入予定があるのか調査しました。
- 配当実績はなし 設立以来、事業拡大や組織体制の整備に注力しており、これまで配当はなし
- 配当の可能性は未定 現時点では配当の実施時期についての明確な方針はなく、将来的な検討段階
- 株主還元の重視 株主還元は経営上の重要課題と認識しており、業績や財政状態を総合的に考慮しながら、将来的には安定した配当の実施
株主優待に関しての記述はありません。
株主還元する気持ちはあるけど、当面は、配当や優待は無しというスタンスです。
IPO資金の使い道と今後の計画
IPOで集めた資金の使い道についても、まとめました。
手取金総額: 約8,982百万円(国内募集の手取金7982百万円、海外募集の手取金692百万円、第三者割当増資の手取金1359百万円)
- 設備資金:
- 衛星開発・製造や関連設備投資などに充当
- 充当予定額:
- 2025年12月期: 91,141百万円
- 2026年12月期: 57,370百万円
- 2027年12月期: 30,872百万円
- 2028年12月期: 2,899百万円
- 運転資金:
- 人材採用、教育、研究開発、業務委託、システム利用料などに充当
- 充当予定額:
- 2025年12月期: 9,205百万円
- 2026年12月期: 5,954百万円
- 2027年12月期: 3,251百万円
Synspective(290A)のIPO価格
想定価格 | 460円 |
---|---|
仮条件価格 | ー |
公募価格 | ー |
評価 | – |
Synspectiveの想定価格は460円です。
12月3日(火)に仮条件価格が決定し、BB抽選後に公募価格が決定します。
過去のIPO【吸収金額112億円前後】
吸収金額112億円前後、東証グロース市場、情報・通信業の過去のIPO結果です。
上場日 IPO名 |
主幹事 | 吸収金額 [億円] |
公募価格 [円] |
初値 [円] |
騰落率 [%] |
---|---|---|---|---|---|
2024年3月26日(火) |
みずほ証券、大和証券 | 108.1 | 870 | 1,563 | 79.7 |
2023年4月4日(火) |
野村證券 | 121.4 | 930 | 1,388 | 49.2 |
2023年3月27日(月) |
みずほ証券・他 | 107.2 | 750 | 1,750 | 133.3 |
過去のIPOを参考にするなら、吸収金額が大きくても、情報・通信業の初値は期待できます。
初値予想の分析【市場動向とIPOの見通し】
Synspective(シンスペクティブ:290A)の初値予想に必要な、プラス要因およびマイナス要因を分析した結果を以下にまとめます。
IPO初値予想:マイナス要因
- 赤字基調が続いている
過去数年間にわたり赤字が続いており、2023年度の経常利益および純利益は減少 - 高い営業・投資活動キャッシュフローのマイナス
営業活動および投資活動によるキャッシュフローは共に赤字を計上、今後の資金調達に対する不安あり - 市場の競争環境
同じくSAR衛星を利用した事業に従事する企業が複数存在、技術的な競争も激しく、将来の収益性に対する不透明感は残る
IPO初値予想:プラス要因
- 成長産業への進出
宇宙産業、特にSAR衛星は今後の需要が拡大すると見込まれており、成長可能性の期待度は大きい
衛星の量産体制とともに、今後の受注獲得が収益に貢献する可能性が高い - 技術力と提携の強さ
Synspectiveはセーレン株式会社や東京計器株式会社と提携、衛星の品質と生産能力を強化
この技術力と提携は、今後の競争力を高める要因となり得る - 市場の関心
Synspectiveは、技術革新を追求し続け、国際的な宇宙関連企業としての地位を確立しつつある
SynspectiveのIPOは、事業内容の将来性や技術力に対して強い期待がかかる一方で、現在の業績や赤字基調、資金調達の不安は残ります。
特に、資金繰りや利益回復に時間がかかる可能性があることを考慮すると、慎重な投資家にとっては、長期的な目線では魅力的に映らないかもしれません。
初値が公募価格よりも高騰する可能性はありますが、長続きしないリスクも含んでいます。
IPOの投資戦略としては、初値売りがベストの選択になる予感です。(初回の初値予想)
Synspective(290A)IPOの幹事団
証券会社名 | 割当株数【株】 | 公募割合【%】 |
---|---|---|
野村證券 | ー | ー |
みずほ証券 | ー | ー |
SBI証券 | ー | ー |
東海東京証券 | ー | ー |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | ー | ー |
SMBC日興証券 | ー | ー |
大和証券 | ー | ー |
マネックス証券 | ー | ー |
楽天証券 | ー | ー |
アイザワ証券 | ー | ー |
合計 | 19,041,200.0 | 0.0 |
主幹事は、野村證券です。
その他、取り扱いの可能性があるのが、大和証券のグループ企業、大和コネクト証券です。
Synspective(290A)IPOの主要株主
株主名 | 保有株数 【株】 |
保有割合率 【%】 |
---|---|---|
新井元行 | 9,015,000 | 9.36 |
スペース・エースタート1号(LPS) | 8,611,200 | 8.94 |
ジャフコSV5共有(LPS) | 7,339,800 | 7.62 |
清水建設(株) | 6,944,400 | 7.21 |
SPエースタート1号(LPS) | 6,469,050 | 6.72 |
日本グロースキャピタル投資法人 | 5,053,650 | 5.25 |
白坂成功 | 4,500,000 | 4.67 |
森トラスト(株) | 2,399,700 | 2.49 |
協創プラットフォーム開発1号(LPS) | 2,280,450 | 2.37 |
Tsunagu Investment Pte. Ltd. | 2,223,300 | 2.31 |
(株)SMBC信託銀行(特定運用金外信託口 宇宙フロンティアファンド) | 2,021,400 | 2.1 |
Abies Ventures Fund I, L.P. | 1,881,900 | 1.95 |
慶應イノベーション・イニシアティブ1号(LPS) | 1,695,600 | 1.76 |
ASエースタート1号(LPS) | 1,617,450 | 1.68 |
みらい創造一号(LPS) | 1,417,800 | 1.47 |
(LPS)は、投資事業有限責任組合の事であり、ベンチャーキャピタルの可能性が高いです。
保有株数の多い順に、大株主上位15を表示しています。
- ロックアップ対象者:
– 新井元行
– スペース・エースタート1号投資事業有限責任組合
– ジャフコSV5共有投資事業有限責任組合
– 清水建設株式会社
– 日本グロースキャピタル投資法人
– 白坂成功 など - ロックアップ解除日: 2025年6月16日(上場から180日後)
- 解除倍率: 解除倍率に関する具体的な記述はありません
Synspective(290A)IPO時の業績データと評価
新規上場承認時の有価証券届書から、初値予想に役立つデータを収集しています。
連結決算データ
2022年 12月 |
2023年 12月 |
|
---|---|---|
売上高(百万円) | 492 | 1,386 |
経常利益(百万円) | -4,340 | -1,951 |
純資産額(百万円) | 8,092 | 7,870 |
総資産額(百万円) | 9,893 | 11,314 |
営業活動によるCF | -4,136 | -2,221 |
投資活動によるCF | -2,499 | -3,636 |
財務活動によるCF | 5,885 | 3,722 |
現金残高(百万円) | 6,603 | 4,468 |
1株当たり純資産額(円) | -180 | -194 |
1株当たり純利益(円) | -88 | -21 |
自己資本比率(%) | 81.80 | 69.50 |
従業員数 | 176 | 163 |
平均臨時雇用人員 | 9 | 15 |
2022年12月から2023年12月までの2つの業績での比較です。
単独決算データ
2019年 12月 |
2020年 12月 |
2021年 12月 |
2022年 12月 |
2023年 12月 |
|
---|---|---|---|---|---|
売上高(百万円) | 37 | 57 | 52 | 498 | 1,414 |
経常利益(百万円) | -1,352 | -2,696 | -2,460 | -4,333 | -2,000 |
純利益(百万円) | -1,355 | -2,698 | -2,465 | -6,265 | -1,559 |
純資産額(百万円) | 9,272 | 6,574 | 8,939 | 8,124 | 7,864 |
総資産額(百万円) | 9,347 | 6,729 | 9,136 | 9,939 | 11,300 |
資本金(百万円) | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 |
1株当たり純資産額(円) | -4,727 | -12,510 | -16,647 | -180 | -194 |
1株当たり純利益(円) | -4,831 | -7,782 | -6,739 | -88 | -21 |
自己資本比率(%) | 99.20 | 97.70 | 97.80 | 81.70 | 69.60 |
発行済株式総数 | 100,000 | 100,000 | 100,000 | 100,000 | 100,000 |
従業員数 | 56 | 95 | 119 | 172 | 159 |
平均臨時雇用人員 | 9 | 15 |
2019年12月から2023年12月までの5つの業績での比較です。
IPO参加スタンスと当選・落選結果
初値予想やIPO考察記事も、上場日まで随時更新していきます。
さて、今回のIPO初値予想記事はいかがでしたでしょうか?
現在、IPOのブログランキングに登録したばかりですが、もうすぐ1位を取れるかも知れません。
(IPO(新規公開株)カテゴリ以外に、株主優待、投資でFIREにも参加)
やる気につながりますので、応援よろしくお願いします。
最新IPO一覧リスト
現在進行中のIPO一覧リストです。
※吸収金額の算出は、公募価格が決定するまで想定価格ベースで計算しています。
2024年に実施した全IPOのスケジュールを確認することも可能です。
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