MIC(ミック)(300A)が新規上場承認されました。
12月のIPO第14弾です。
MIC(ミック)(300A)は、リテール業界(小売業界やドラッグストア市場に特化)の、販促活動の課題を解決するソリューションを多く展開する企業です。
ネット市場が躍進し、小売業界を取り巻く厳しい市場において、顧客ニーズを十分に満たすための秘策をいろいろ提案するコンサルのような事を行っている企業だと理解するとわかりやすいかもしれません。
注目すべきは、主要取引先です。
株主優待で人気のウエルシアホールディングス、小田急百貨店、ツルハホールディングス、江崎グリコ、大塚製薬、カゴメ、アース製薬、ゼンショーホールディングス、ドトールコーヒーなど、有名企業の多くが顧客です。
それだけではありません。
1946年創業のMIC(ミック)(300A)、旧社名は水上印刷であり、印刷業だったのです。
新ビジョンで大躍進、まるで富士フィルムみたいです。
そんなMIC(ミック)(300A)のIPOの魅力は?
有価証券届出書記載の注目個所をわかりやすくまとめたのが、当記事の内容です。
当サイトでは、MIC(ミック)(300A)IPO初値予想に関する最新情報を常に更新しています。新規上場承認時、仮条件決定時、公募価格決定時などの重要な節目ごとに記事を見直し、IPOが上場し、初値が付くまで継続して情報を提供いたします。IPOに関するスケジュール一覧も掲載しており、読者の皆さまが今後の予定を一目で確認できるようになっています。
最新の情報をいち早くキャッチしたい方や、IPOの動向を追いたい方は、定期的にご確認いただけると幸いです。
MIC(300A)の上場企業情報とIPO概要
企業名 | MIC |
---|---|
企業名(英語表記) | MIC CO.,LTD. |
企業名(フリガナ) | ミック |
業種 | サービス業 |
住所 | 東京都新宿区西新宿五丁目14番3号 |
URL | https://www.mic-p.com/ |
決算日 | 3月31日 |
市場 | スタンダード |
主幹事 | 野村證券 |
社員数 | 344(人) |
平均年齢 | 32.3(歳) |
平均勤続年数 | 6.47(年) |
平均年間給与 | 5,627,000(円) |
上場企業情報は、11月21日(木)提出の有価証券届出書が参考元です。
MICは、東京都に本社がある企業で、業種はサービス業です。
スタンダード市場での上場で、主幹事は野村證券です。
社員数は344(人)、平均年齢32.3(歳)、平均勤続年数6.47(年)、平均年間給与5,627,000(円)です。
事業内容の解説【投資家向けポイント】
MIC(ミック)は、企業の非効率を解消し、業務効率を最大化するサービスを提供する「ビジネス改善カンパニー」です。
主にリテール業界(小売業や飲食業)を対象に、企業の課題に応じたサービスを一貫して提供する「360フルサービスモデル」を展開しています。
360フルサービスの主要内容
- 業務改善コンサルティング: 業務効率化や問題解決を支援
- システム開発: 業務システムやデータベースの開発
- BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング): キャンペーン事務局代行や専門人材の派遣
- クリエイティブデザイン: 店頭販促物やデジタル広告などの企画制作
- ものづくり: 印刷、加工、製造業務の支援
- フルフィルメント: 在庫管理や流通加工、配送業務
- フィールドサポート: 店舗訪問による陳列作業や売場立ち上げのサポート
サービスの強み
- 一貫提供: サービスを自社内で完結、迅速かつ柔軟な対応が強み
- 業界特化: リテール業界に特化したサービスを展開し、顧客の販促活動を全面的にサポート
- 環境配慮: 廃棄物削減や物流効率化により、環境負担を軽減
主要サービス事例
- ドラッグストア向け販促物共同配送サービス(CoHUB)
メーカーから店舗に送られる販促物を一括管理・配送することで、無駄を削減し店舗の作業負担を軽減
既に54%のドラッグストア店舗で導入 - 販促DXクラウドサービス(PromOS)
販促物の制作や管理、進捗確認をオンライン上で一元管理するクラウドシステム
無駄な配送コスト削減を実現
市場規模と成長性
- 日本のリテール業界は70兆円超の巨大市場であり、ドラッグストア市場を中心に今後も拡大が見込まれている
- MICの提供するサービスは、特に物流課題の解決や販促物の効率化で高い需要あり
社会的意義
- MICのサービスは、小売業の効率化を進めることで、労働生産性の向上や環境負担軽減に寄与
MICは、販促効率化と環境配慮を武器に、特にドラッグストアや小売業界で強い存在感を発揮する企業です。
市場規模が大きく成長が見込まれる分野での優位性を持ち、取引企業数の増加とサービスの幅広さが魅力です。
MIC(300A)のIPOスケジュールと購入方法
上場日 | |
---|---|
仮条件決定日 | |
BB期間 | ~ |
当選発表日 | |
購入申込期間 | ~ |
※上場日・仮条件決定日以外のIPOスケジュールは、証券会社によって異なる場合もあるため、各証券会社でご確認ください。
2024年12月25日(水)の上場予定日までのIPOスケジュール、時系列形式でまとめています。
仮条件決定日は12月5日(木)、そのままBB期間が始まるので、IPOが欲しい方、この期間に各証券会社での申込が必要です。
公募価格が発表される12月16日(月)以降、各証券会社で当選・落選が分かります。早い証券会社の場合、夕方には発表です。
BB抽選に当選した場合、12月17日(火)以降の購入申込期間で、IPOの購入が可能です。
IPO購入方法【申込の注意点と上場日リスク】
-
証券会社の口座開設
IPO主幹事実績の多い
ネット証券会社が手軽でおすすめ -
ネットからIPOの抽選に申込【1回目】
-
12月16日(月)に当選落選を確認
当選の場合12月20日(金)迄に購入申込【2回目】 -
12月25日(水)の上場後に売却可能
念願のIPOに折角当選しても、購入申込を忘れると購入できません、ご注意です。
初値に影響がある上場日リスク
- 直前のIPO:2024年12月23日(月)上場
:サービス業
:情報・通信業 - 当日(ダブル上場):2024年12月25日(水)上場
:陸運業 - 直後のIPO:2024年12月26日(木)上場
:その他製品
:情報・通信業
:情報・通信業
MIC(300A)のIPOデータ
項目名 | 金額・数量 |
---|---|
公募株数 | 1,100,000(株) |
売出株数 | 700,000(株) |
公開株数 | 1,800,000(株) |
オーバーアロットメント | 270,000(株) |
公開株数(OA含む) | 2,070,000(株) |
新規発行株式 | 1,100,000(株) |
上場時発行済株式総数 | 7,100,000(株) |
オファリング・レシオ | 25.4(%) |
オファリング・レシオ(OA含む) | 29.2(%) |
資本金 | 10.0(百万円) |
吸収金額(想定価格) | 16.2(億円) |
吸収金額 | 17.3(億円) |
吸収金額(想定価格・OA含む) | 18.6(億円) |
吸収金額(OA含む) | 19.9(億円) |
時価総額(想定価格) | 63.9(億円) |
時価総額 | 68.2(億円) |
吸収金額と時価総額は、次の計算をしています。
- 吸収金額 = 公開株数 × 公募価格
- 時価総額 = 発行済株式総数 × 公募価格
吸収金額は、17.3(億円)、オーバーアロットメント迄含めると19.9(億円)です。
配当・優待の期待と投資のポイント
IPOの初値よりも、セカンダリー投資や長期保有で気になる、配当や優待の有無についても、調べました。
- 株主への利益還元を重視 株主への利益還元を経営の重要課題としており、継続的で安定した配当を目指している
- 配当の基本方針 期末配当を年1回実施する方針
ただし、取締役会の決議に基づき9月30日を基準日として中間配当を行うことも可能 - 今期の配当実績 2024年3月期は1株当たり6,000円(株式分割前の額)の配当を実施
配当性向は328%と高水準 - 配当目標 中長期的に配当性向30%を目標として利益還元を行う計画
- 内部留保の活用 内部留保は、経営環境の変化に対応するための投資(コスト競争力の向上、技術力の取得、人材確保)に活用し、将来的な利益還元を目指す。
MICは配当性向30%を目標としつつ、高配当の実績があり、安定した配当方針が株主への魅力となっています。
株主優待に関しては、言及がありません。
IPO資金の使い道と今後の計画
MIC(ミック)(300A)は、IPOにより調達した概算手取金約 9.05億円 を、以下のように 設備資金 と 運転資金 に充当する予定です。
設備資金 (約3.7億円)
企業規模の拡大と継続的成長を目指し、生産機械や設備の拡充を行う計画です。
- 多摩ファクトリー: 印刷機の入替や生産設備の増設
- はちフィル: 共同配送ラインの増設
- るのパレット: 2期工事における生産設備の増設
資金内訳
- 0.45億円 (2025年3月期)
- 2.00億円 (2026年3月期)
中長期的な企業価値の向上を目指し、さらなるシステム化およびインフラ設備の拡充
資金内訳
- 0.25億円 (2025年3月期)
- 1.00億円 (2026年3月期)
運転資金 (約5.35億円)
営業部門、クリエイティブ部門、ICT部門、管理部門の増員に伴う人件費増加分です。
資金内訳
- 3.15億円 (2026年3月期)
- 2.20億円 (2027年3月期)
MIC(300A)のIPO価格
想定価格 | 900円 |
---|---|
仮条件価格 | 900円~960円 |
引受価額 | 888.0円 |
公募価格 | 960円 |
投資資金 | 9.6(万円) |
評価 | C |
MICの公募価格は960円です。
投資資金は公募価格から計算し、9.6(万円)です。
過去のIPO【吸収金額18.5億円前後】
市場吸収金額18.5億円前後のサービス業、東証スタンダード市場の過去のIPO結果です。
上場日 IPO名 |
主幹事 | 吸収金額 [億円] |
公募価格 [円] |
初値 [円] |
騰落率 [%] |
---|---|---|---|---|---|
2024年4月4日(木) |
野村證券 | 20.1 | 1,920 | 2,923 | 52.2 |
2024年2月7日(水) |
大和証券 | 16.8 | 1,470 | 2,020 | 37.4 |
MICと同じ、野村證券が主幹事のアズパートナーズ(160A)の初値は、素晴らしい結果となっています。
初値予想の分析【市場動向とIPOの見通し】
MIC(ミック)の上場に関して、最新のIPO情報を基に、初値に影響を与える可能性のある要因を整理しました。
IPO初値予想:マイナス要因
- 業績の成長鈍化 売上高は安定して増加していますが、経常利益と純利益は伸び悩み
2023年から2024年にかけての経常利益の減少(635百万円 → 572百万円)は懸念材料 - 利益率の低下 純利益が減少しており、特に2024年3月期には前年比で減少
収益性が低いことが市場に不安を与える可能性あり - 高いオファリング・レシオ 公開株数に対するオファリング・レシオが約29.2%(OA込み)であり、需給バランスが不安定になるリスク
IPO初値予想:プラス要因
- 高い自己資本比率 自己資本比率が高く、2024年3月期には77.2%
企業の健全な財務状態を示しており、リスク回避型の投資家にとっては安心材料 - 安定した配当実績 配当性向が安定しており、最近の決算でも1株当たり6,000円の配当を実施
安定した配当を重視する投資家にとって、魅力的なポイント - 市場吸収金額が比較的小さい 吸収金額(想定価格で約16.2億円)は比較的小型のIPOとして捉えられ、需要が集まりやすい
市場に与える影響も限定的、投資家の関心が集まる可能性あり - 安定した業績の基盤 売上高は安定的に増加しており、特に2023年3月時点では約10,300百万円となっており、市場での安定性が期待
MICの初値予想については、上記の要因を総合的に考慮すると、初値が公募価格以上になる可能性が高いと予想します。
業績成長の鈍化や高いオファリング・レシオなどのマイナス要因がやや懸念される一方、安定した財務基盤や配当実績がプラス要因として影響を与えると考えられます。
結論としては、初値は公募価格以上の推移が予想されるものの、需給状況やマーケットの反応次第で、さらなる上昇を見せる可能性もあるでしょう。
MIC(300A)IPOの幹事団
証券会社名 | 割当株数【株】 | 売出割合【%】 |
---|---|---|
野村證券 | ー | ー |
大和証券 | ー | ー |
SMBC日興証券 | ー | ー |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | ー | ー |
SBI証券 | ー | ー |
楽天証券 | ー | ー |
松井証券 | ー | ー |
マネックス証券 | ー | ー |
岡三証券 | ー | ー |
あかつき証券 | ー | ー |
主幹事は、野村證券です。
大和証券と岡三証券が幹事団入り、ネット申し込み可能な大和コネクト証券、岡三オンライン証券でも、申込できる可能性あり。
MIC(300A)IPOの主要株主
株主名 | 保有株数 【株】 |
保有割合率 【%】 |
潜在株数 【株】 |
潜在割合率 【%】 |
---|---|---|---|---|
(株)エムツー | 3,568,800 | 56.59 | – | – |
水上 光啓 | 1,906,200 | 30.23 | – | – |
河合 克也 | 390,000 | 6.18 | 30,000 | 0.48 |
辻 怜子 | 60,000 | 0.95 | – | – |
眞鍋 悠子 | 60,000 | 0.95 | – | – |
谷口 大輔 | 60,000 | 0.95 | 30,000 | 0.48 |
石黒 陽平 | 30,000 | 0.48 | 30,000 | 0.48 |
松尾 力 | 30,000 | 0.48 | 30,000 | 0.48 |
松崎 良樹 | 15,000 | 0.24 | 9,000 | 0.14 |
村山 幹子 | 12,000 | 0.19 | 6,000 | 0.1 |
荻野 正彦 | 3,000 | 0.05 | – | – |
保有株数の多い順に、大株主上位11を表示しています。
MIC(ミック)のIPOにおけるロックアップについて、以下の通り簡潔に整理しました。
ロックアップ対象者
- 株式会社エムツー(貸株人)
- 水上光啓(売出人)
- 株主の河合克也、辻怜子、眞鍋悠子、谷口大輔、松崎良樹、村山幹子、荻野正彦
ロックアップ解除日と期間
- 90日ロックアップ 解除日:2025年3月24日 期間:上場売買開始日から90日後
- 180日ロックアップ 解除日:2025年6月22日 期間:上場売買開始日から180日後
解除倍率の記載はありません。
MIC(300A)IPO時の業績データと評価
新規上場承認時の有価証券届書から、初値予想に役立つデータを収集しています。
2020年 3月 |
2021年 3月 |
2022年 3月 |
2023年 3月 |
2024年 3月 |
|
---|---|---|---|---|---|
売上高(百万円) | 6,645 | 6,706 | 8,428 | 10,328 | 10,115 |
経常利益(百万円) | 839 | 1,187 | 908 | 635 | 572 |
純利益(百万円) | 504 | 817 | 667 | 408 | 365 |
純資産額(百万円) | 4,677 | 5,494 | 6,213 | 6,504 | 6,747 |
総資産額(百万円) | 7,533 | 7,931 | 8,308 | 8,420 | 8,744 |
資本金(百万円) | 10 | 10 | 10 | 10 | 10 |
営業活動によるCF | 622 | 704 | |||
投資活動によるCF | -457 | -183 | |||
財務活動によるCF | -463 | -230 | |||
現金残高(百万円) | 1,870 | 2,160 | |||
1株当たり純資産額(円) | 233,864 | 274,718 | 310,683 | 1,084 | 1,125 |
1株当たり純利益(円) | 25,240 | 40,854 | 33,355 | 68 | 61 |
1株当たり配当額(円) | 6,000 | 6,000 | 6,000 | ||
配当性向(%) | 18.00 | 29.40 | 32.80 | ||
自己資本比率(%) | 62.10 | 69.30 | 74.80 | 77.30 | 77.20 |
自己資本利益率(%) | 11.40 | 16.10 | 11.40 | 6.40 | 5.50 |
発行済株式総数 | 20,000 | 20,000 | 20,000 | 20,000 | 20,000 |
従業員数 | 221 | 233 | 258 | 290 | 315 |
平均臨時雇用人員 | 229 | 204 | 196 | 269 | 283 |
2020年3月から2024年3月までの5つの業績での比較です。
IPO参加スタンスと当選・落選結果
初値予想やIPO考察記事も、上場日まで随時更新していきます。
さて、今回のIPO初値予想記事はいかがでしたでしょうか?
現在、IPOのブログランキングに登録したばかりですが、もうすぐ1位を取れるかも知れません。
(IPO(新規公開株)カテゴリ以外に、株主優待、投資でFIREにも参加)
やる気につながりますので、応援よろしくお願いします。
最新IPO一覧リスト
現在進行中のIPO一覧リストです。
※吸収金額の算出は、公募価格が決定するまで想定価格ベースで計算しています。
2024年に実施した全IPOのスケジュールを確認することも可能です。
IPO(新規上場株)は、新規上場承認されて、上場するまでに、節目節目の大事なイベントがあります。 上場日はもちろん、BB抽選日、想定価格、仮条件、公募価格、そして初値とチェックすべき項目も多々あります。 そして、IPOの …